妊娠中のホルモン変化が口腔内に与える影響とケア方法
こんにちは!新松戸駅前に9月18日(水)開院予定のウィズ歯科クリニック新松戸、院長の手島です。
本日は妊娠中の方が気を付けたいお口の口腔内の変化とケアについてお話したいと思います。
妊娠中は様々なホルモン変化が体内で起こりその影響が歯や歯茎に及ぶ事があります。エストロゲンとプロゲステロンというホルモンの増加により歯茎が敏感になりやすく、炎症を引き起こす事があります。このため妊娠中の女性は歯周病にかかりやすくなります。またつわりによる頻繁な嘔吐は口腔内の酸性度を高め、歯のエナメル質を傷つける可能性があります。そのため妊娠中こそ口腔ケアが重要であり、定期的な歯科検診と口腔内のケアが推奨されます。以下に詳しくお話します。
妊娠中の歯周病リスク
最近の研究では歯周病が早産や低体重児出産のリスクを高める可能性がある事を示唆しています。歯周病は歯茎の炎症を引き起こす細菌感染症で、口腔内の健康を損ねるだけでなく全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。妊娠中の女性が重度の歯周病にかかっている場合、炎症性物質が血流に乗って胎盤を通過し胎児に影響を与えてしまう恐れもあります。
妊娠中のお口のケア方法
妊娠中の口腔ケアにはいくつかのポイントがあります。まず高濃度フッ素(1450ppm)を含む歯磨き粉を使用する事が推奨されます。高濃度フッ素は歯の再石灰化を促進する効果があります。柔らかめの歯ブラシを使用し力を入れずにやさしくブラッシングします。歯間ブラシやデンタルフロスの使用も積極的に行う事が重要です。Y字型のデンタルフロスは奥歯の間にも入りやすく、歯垢の除去に効果的です。ブラッシングが難しい場合は保湿機能のあるマウスウォッシュを使用する事も一つの方法です。これによって口内の清潔さを保つ事ができます。しかしアルコール成分が含まれていない製品を選ぶよう注意しましょう。アルコールは口内の乾燥を招き、かえって口腔内の環境を悪化させる可能性があります。
妊娠中のお口の変化
・ホルモンバランスの影響
妊娠中は女性ホルモンのレベルが大きく変わりそのため口腔内にも多くの影響を及ぼします。ホルモン増加により歯周病が進行しやすくなるため定期的な検診が重要です。またこのホルモンの変化に伴い唾液の成分も変わり、むし歯を引き起こしやすく妊娠中は普段以上に口腔ケアに気を配る必要があります。
・つわりや口腔内トラブルの変化
つわりは妊娠すると多くの女性が経験する症状で、頻繁な嘔吐が続く事があります。この時、口腔内のpHバランスが崩れ酸性に傾くので歯のエナメル質が傷つき、むし歯のリスクが高まります。つわりに伴う吐き気を和らげるために食事の内容や回数を工夫する事が大切です。つわりがあまりにひどい時は産科医にすぐに相談しましょう。
妊娠中の歯科治療の注意点
・妊娠中のX線検査
歯科医院で使用するX線は微弱なため基本的には妊娠中でもX線検査が可能ですが、必ず妊娠の事実を歯科医師に伝え適切な対応を受ける事が重要です。X線検査を行う場合にはお腹を保護するエプロンを使用し、胎児への影響をできるだけ避けましょう。医療専門家の指示に基づき十分に考慮したうえで検査を行う事が大切です。
・歯科治療の適切なタイミング
妊娠初期と後期には体調や感情面での変化が大きく、治療を受ける事が難しい場合があります。一般的には妊娠中期にあたる4〜6ヶ月の間が、歯科治療を受けるのに理想的な時期とされています。この期間はつわりの症状が落ち着き身体的にも安定している事が多いため、歯科治療をスムーズに進める事ができます。また特に妊娠後期には、お腹の大きさや体重増加により、診療台に仰向けになる事が難しくなる事があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。妊娠中は普段の状態と違う事が多いためとまどう方も多くいらっしゃいます。出産の日まで心を落ち着けてゆったりと過ごしたいですね。何か気になる事がございましたら遠慮なくご相談ください。
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