【症例】40代男性 「他院で抜歯と言われた」骨造成（GBR）をして実現したインプラント治療｜松戸市の歯医者「ウィズ歯科クリニック新松戸」の症例

こんにちは！松戸市・新松戸駅前の歯医者、ウィズ歯科クリニック新松戸院長の手島です。私はウィズ歯科クリニック柏で10年間勤務していたのですが、今回は柏院で治療を行った1症例をご紹介致します。

本症例は左上前歯2本が他院にて破折と診断され、抜歯に至ったケースです。骨が少なくなっている部位に対して人工骨による骨造成（GBR）を行い、サージカルガイドを用いた低侵襲なフラップレスインプラント治療を行ったケースをご紹介致します。

治療前　　　　　　　　　　　　治療後

今回の患者様は左上の前歯について「以前から腫れが続いていたが痛みはなかった。他院で抜歯が必要と言われた」とのご相談で来院されました。

口腔内の詳しい診査とレントゲン検査の結果、歯根の破折が確認されました。破折した歯の一部が歯ぐきに露出しており、周囲の骨吸収も進行している状態でした。特に前歯で神経を除去した歯は強度が低下し、破折に至ることが少なくありません。

当院では、歯根破折が疑われる場合でも少しでも歯を残せる可能性があれば保存治療を検討します。しかし、今回は明らかな歯根の破折が認められたため患者様と十分にご相談の上、抜歯を行うこととなりました。

歯根破折をおこしている場合、痛みが出ないことも多々あります。しかし、痛みがないからといって様子を見ていると周りの骨が徐々に吸収されてしまいます。そして、いずれは痛みや腫れがでてきてしまい抜歯となってしまいます。抜歯を行ったあとの次の治療としては、インプラントの他にブリッジや入れ歯といった治療法がありますが、骨の吸収が進行してからの抜歯では、その後の治療に影響が出てしまいます。そのため、歯根破折の診断となった場合には早期の抜歯と次の治療への移行が重要になってきます。

今回の患者様は初めからインプラント治療を希望されて来院されました。今回のケースでは、おそらく根っこが破折してから長期間経過しており、歯の周りの骨の吸収が著しく、インプラントをそのまま行うのは不可能な状態でした。その場合は、人工的に骨造成（GBR）インプラントを入れられるように骨の形を調整する必要があります。

それらについてご説明させていただいた結果、治療方針としては抜歯を行い、骨造成後にインプラント埋入を行うこととなりました。

抜歯後の骨の治癒期間は通常3か月ですが、今回は骨の治りに時間がかかったため約8ヵ月後にGBR（骨造成）を行いました。骨造成後、約半年後にサージカルガイドを用いたフラップレスでのインプラント埋入を行いました。インプラント埋入後は5か月程待ち、インプラントと骨の結合を確認してから歯の部分を製作して装着いたしました。

なお、症例によっては骨造成後に歯茎の移植を行うケースもあります。

痛みもなくしっかり噛めるようになった現在、インプラントを長持ちさせるため定期検診にご通院されています。患者様にも「入れ歯にするしかないと諦めずにインプラントの治療をしてよかった」と大変ご満足いただけています。

・外科手術のため、術後に痛みや腫れ、違和感を伴います
・メンテナンスを怠ったり、喫煙によって悪影響を及ぼし、インプラント周囲炎などにかかる可能性があります
・糖尿病、肝硬変、心臓病、骨粗しょう症などの持病をお持ちの場合、インプラント治療ができない可能性があります
・自費診療（保険適用外治療）です。

 治療費用：995,000円
治癒期間：約1年6ヶ月

今回の症例では、歯根破折により抜歯が必要となった左上前歯2本に対して、骨造成（GBR）とインプラント治療を行いました。抜歯後、骨の治癒を待ち、人工骨を用いた骨造成でインプラント埋入に必要な骨の形状を整えるなど、治療を段階的に進めました。その結果、自然な見た目としっかり噛める機能性を取り戻し、患者様からも「入れ歯にせずにインプラント治療を選んでよかった」と喜びの声をいただくことができました。

破折が進行すると骨吸収が進むため、早期の抜歯と適切な治療計画が重要です。当院では、患者様お一人おひとりの状態に合わせた最適な治療をご提案しております。歯根破折やインプラント治療についてお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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